関渡自然公園(Guandu Nature Park)は、台北市の北西部、淡水河と基隆河が合流する右岸側に位置し、約57ヘクタールをもつ水鳥生態保護区です。淡水と汽水が混じった池、沼、田んぼや林などから構成されており、動植物の種類が非常に豊かであることで知られています。特に、留鳥や夏鳥の重要な繁殖地であるほか、ガンカモ科とシギ・チドリ科といった渡り鳥たちの中継地、越冬地でもあります。これまでに約300種類の鳥類が確認されているようです。

 

入場口でのお出迎えはセイタカシギ

 

 行き方ですが、台北駅から淡水信義線(赤いメトロ)の淡水行きに乗り関渡駅で下車です。途中の北投止まりの場合は乗り換えが必要です。改札を出てからの案内は出ていない様子で一瞬迷いそう()。ここはグーグルマップなどでナビしてもらった方が安心かもしれませんね。

 

関渡駅

 

この地域は、1983年に台北市から「関渡水鳥生態保護区」として指定され、さらに1988年に「関渡自然公園詳細計画」が策定されたそうです。その後、1996年に敷地を「メインエリア」、「特別保護エリア」、「野外観察エリア」、「持続可能な経営エリア」に分け、用地取得と自然公園の建設プロジェクトが開始されました。

 

入口の広場

 

入り口手前にチケット売り場があります。一般の入場料金は60元(約300円)で、悠遊カードも使えます。中に入ると熱帯を思わせるうっそうとした林の中を歩きますが、すぐに湿地が現れ日本と同じような風景になごみます。既設の植物を植えた瓶や木船などのお出迎えを受けるころにネイチャーセンターが見えてきます。このまま進むか観察舎のある湿地側に進むか選ぶことができます。

 

湿地の風景

 

水生植物の池

 

 それにしても園内にはいくつもの芸術的な展示物がみられます。しかも流木や布地など自然素材を使ったアートは違和感なく受け入れられてますね。このような取り組みは新潟の湿地でも出来そう。

 

作品名:翼起回家(Ascending Home

 

自然観察舎のアート

 

 園内は足元もしっかりして歩きやすく、ポイントになる場所には解説板が設置されており、楽しく観察することができます。ちなみに台湾には環境教育法という法律があり、ここは法の趣旨にのっとり実践される最初の公園だとのことです。

 

解説板