○開催時間:令和7年3月23日(日)午前9時〜午後0時30

○開催場所:佐潟及び新潟砂丘

○参加者数:29人(講師、スタッフ含む)

○共催:新潟砂丘遊々会

【本コースの配布資料はこちらから】


3月23日(日)は、今年度2回目となる佐潟−里潟フットパスを開催しました。前日はものすごい強風で砂丘地も砂嵐状態だったそうですが、開催当日は思っていたよりも風が強くなく、穏やかな天候の中で開催することができました。昨年11月同様に、佐潟水鳥・湿地センター脇の東屋に集合し、注意事項の連絡や準備運動のラジオ体操を行っていよいよ出発です!

 

砂丘歩き前のミーティング

 

最初に県道に出てから、御手洗潟の脇を通って神明社へ向かいました。講師である新潟国際情報大学教授の澤口先生から、早速神社に至るまでの道のりについて参加者に質問をなげかけました。参加者は周りの様子を観察しながら、何気ない道のりにいろいろな地形の意味が隠れていることを澤口先生から解説いただきます。

 

神明社前

農道や遊歩道を歩きながら、所々で澤口先生からの分かりやすい解説があり、地形の奥深さなど新たな気づきが沢山ありました。澤口先生からは「バリアー」、「浜提(ひんてい)」、「堤間湿地(ていかんしっち)」といった聞きなれない地形の専門用語がいろいろ飛び出しましたが、難しい単語も現地でその様子を確認しながら解説いただいたことで理解がすすみ、佐潟や新潟砂丘の成り立ちについて直に感じることができました。

砂丘歩きの様子

 

ウォーキングは、途中にあるオオエノキや地すべり地形、気になる樹、西区最高点などを見学しながら盛りだくさんの内容で進んでいきます。

オオエノキは幹回りが立派で樹齢数百年といった古木の風格を感じる木ですが、実は樹齢が百年も経っていないと知って、皆さんもビックリな様子でした。また、このオオエノキや少し高いところにある気になる樹は、貴重な樹木であるということで新潟市の保存樹に指定されています。新潟砂丘に育つエノキ林の保全する重要性についても解説がありました。

この気になる樹のすぐ近くには、西区の一番高いところ(俗称「清三郎山」)があるということで、参加者全員で登頂しました。何気ない小高い山にも、ちょっとした意味づけがあることで楽しくなります。

また、それぞれのポイントで澤口先生、新潟砂丘遊々会の小林満男氏の解説が面白く、歩く足にも力が入ります。

 

気になる樹

西区最高点にて

 

パラボリック砂丘の場所は、一見吹き抜けのように見えましたが、想像通り風の通り道となっているようです。冬の季節風の影響で作られた地形ということなのですが、澤口先生の解説を聞くことで地形の成り立ちが目に見えるようでした。

その後、見晴らし展望台まで上がり眺望を楽しみました。残念ながら遠くの山々は霞がかかっていて稜線がくっきり見えるとまではいきませんでしたが、新しく設置された案内板を見ながら景色の良さを堪能しました。またこの展望台付近は、ヤマザクラの木がところどころに育っているようで、もう少しするとお花見も楽しむことができるそうです。

展望台で少しゆっくり過ごした後は、砂丘を下りながら佐潟水鳥・湿地センターへと戻りました。最後は砂丘歩き恒例の一人一言感想を言っていただき終了となりましたが、お話しする参加者皆さんの笑顔が印象的でした。お昼過ぎまで長い距離を歩くボリュームのある内容でしたが、あっという間に終了してしまったと感じるほど、内容の濃いイベントでした。

参加者の皆様は、ややお疲れの様子ではありましたが、楽しいひと時を過ごしていただけたことと思います。

 

今回のコース概要(出典:国土地理院地図)